台湾の物価に関する調査の一つとして、ガス料金を現地で調べてみました。
台湾では、日本と同様に、ガスの種別は都市ガスとプロパンガスがあります。
最近のマンションでは都市ガスを使用している場合もあれば、オール電化となっており、ガスを使用していないマンションも多いです。
それでは、ガスが必要な家庭はと言うと、地方都市や郊外の家庭では、ボンベ式のプロパンガスを使用しています。
プロパンガスはLPG、LPガス、液化石油ガスなどと呼ばれることもありますが、全て同じプロパンガスの言い方です。
値段はいくら?
- 台湾のガスの種別は、どうなっているのかな?
- 台湾のガス料金は、いくらくらいなのかな?
- 台湾の一般家庭の毎月のガス代は、いくらくらいなのかな?
何らかの目的で台湾で生活をする予定の方は、上記のような疑問を持っている方もいることでしょう。
そこで、台湾生活でプロパンガスを使用してきた私が台湾現地の事情を踏まえて、プロパンガス事情やガス料金について、統計データと併せて詳しく解説します。
台湾のガス事情
先に述べた通り、台湾のガスは、日本と同様に都市ガスとプロパンガスがあります。
工場やマンションなどでは都市ガスを使用していますが、古いマンションやアパート、あるいは郊外の都市では、プロパンガスがよく使用されています。
台湾では、各都市にガス供給会社があり、一般市民レベルでは、街のガス屋さんが点在していますので、そのようなお店にガスを供給して貰います。
一般家庭では、主に20kgのボンベのLPガスがよく利用されています。
このLPガスのボンベを2本用意しておき、一本は使用するためのもので、もう一本は控えとして確保してあるのが一般的です。
台湾の街では、ガスボンベをバイクの荷台に4本も5本も乗せて走っている光景を目にすることがあります。
また、このようなガスボンベ式のLPガスは、一般家庭だけではなく、食堂や小吃店と呼ばれる軽食堂でもよく使用されています。
それでは、LPガスのガスボンベの料金は、どうなのでしょうか?
台湾のガス料金の決められ方
台湾のガス料金は、どのように決められるのかな?
このような疑問を持った方もいることでしょう。
以下では、台湾のガス料金に関することを、台湾の統計データをもとに話を進めていきます。
近年、日本のガス料金は、自由化により、各社が参入することで、エリアによってはガス供給業者によって、価格が異なりますね。
それでは、台湾ではガスの料金は、どのように設定されるのか?
台湾では公共性の高い料金は政府が決めることが多いのですが、ガス料金はどうなのだろうか。
実は、台湾でのガス料金は、基本的には、マーケットによって決められます。
つまり、各都市によって、ガスの価格は異なるだけではなく、同じ都市でも、ガス供給販売会社によって、価格が異なることもあります。
台湾ではガス料金が市場価格により決まるため、料金の変動も大きいのが実状です。
日本では、公共性の高いガス料金が上がると、比較的大きなニュースになったりしますが、台湾では、毎月、ガス料金が変動するのが通常です。
台湾のガス料金はいくら?
台湾のガス料金は、いくらくらいなのかな?
このような疑問を持っている方もいることでしょう。
そこで、台湾政府経済部の統計データをもとに、台湾のガス料金の謎解きをしていきましょう。
台湾の各都市のガス料金
以下では、台湾政府経済部が公表している各都市ごとのガス料金の統計データをもとに、主要都市のガス料金の推移グラフと各都市のガス料金の一覧表を作成しました。
下記のそれぞれのガス料金は20kgのLPガスのガス料金を示しています。
台湾の主要都市のガス料金の過去5年間の推移グラフ

台湾の主要都市のガス料金(台湾元/20kg)
台湾の各都市のガス料金の過去5年間の推移一覧表
都市名 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|---|
全国平均 | 893 | 750 | 644 | 733 | 779 |
台北市 | 975 | 842 | 743 | 832 | 879 |
新北市 | 927 | 788 | 685 | 776 | 823 |
基隆市 | 950 | 819 | 711 | 799 | 845 |
桃園市 | 881 | 740 | 631 | 721 | 765 |
新竹市 | 880 | 754 | 656 | 746 | 796 |
新竹縣 | 888 | 745 | 639 | 731 | 776 |
苗栗縣 | 903 | 761 | 652 | 736 | 779 |
台中市 | 891 | 747 | 641 | 731 | 778 |
彰化縣 | 865 | 724 | 610 | 697 | 743 |
南投縣 | 890 | 736 | 629 | 710 | 758 |
雲林縣 | 885 | 738 | 618 | 703 | 746 |
嘉義市 | 864 | 719 | 603 | 693 | 738 |
嘉義縣 | 874 | 725 | 606 | 692 | 737 |
台南市 | 877 | 740 | 640 | 732 | 778 |
高雄市 | 878 | 738 | 632 | 724 | 772 |
屏東縣 | 867 | 724 | 621 | 710 | 756 |
宜蘭縣 | 869 | 727 | 620 | 709 | 756 |
花蓮縣 | 922 | 782 | 675 | 765 | 806 |
台東縣 | 939 | 773 | 672 | 761 | 804 |
澎湖縣 | 892 | 764 | 675 | 775 | 835 |
金門縣 | 893 | 761 | 680 | 774 | 825 |
連江縣 | 918 | 773 | 662 | 747 | 798 |
(引用元:台湾政府経済部、2018年7月時点、単位:台湾元/本(20kg))
台湾各都市のガス料金のまとめ
上記のガス料金に関する統計データに基づいて、台湾のガス料金のポイントを以下にまとめておきます。
Point
- 台湾では各都市によりLPガスのガス料金が違う。
- 台湾でのガス料金は年度により比較的大きく変動する。
- 台湾の過去5年間のガス料金では、台北が最も価格が高い。
- 台湾の過去5年間のガス料金では、離島でも比較的価格が高い。
- 台湾の地方都市ではガス料金が比較的安い傾向がある。
台湾でガス料金が高い都市と安い都市
最後に、台湾でのガス料金に関する統計データから分かる、ガス料金が高い都市と安い都市を分けてみましょう。
台湾でガス料金が高い都市(高い順)
- 台北市
- 基隆市
- 澎湖縣
- 金門縣
- 新北市
- 花蓮縣
- 台東縣
台湾でガス料金が安い都市(安い順)
- 嘉義縣・市
- 彰化縣
- 雲林縣
- 屏東縣
- 宜蘭縣
- 南投縣
- 桃園市
台湾の各都市別のガス料金のまとめ
上記の通り、台湾では各都市により、ガス料金が異なります。
その特徴は、台北を含めた台湾北部の都市(台北市、新北市、基隆市)では他都市と比べて、ガス料金が非常に高いのが特徴。
そして、澎湖や金門をはじめとした離島でも、ガス料金が高いのが際立っています。さらに、台湾東部の都市でもガス料金が比較的高いのが特徴でしょう。
一方、台湾でガス料金が安い都市は、台湾の西側にある都市の内、郊外の都市では、価格が比較的安くなっているのが特徴です。
そして、台北以外の高雄、台中、台南などの主要都市では、おおむね全国平均となっています。
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